Uncountable Word Letters to My Love

社会人や監督生、審神者、見習いDJを掛け持ちする多趣味オタクが音楽やゲームなど好きなものを書くだけ

【加速する天才同士の頭脳戦で大英帝国再び揺れる】舞台『憂国のモリアーティ』Case 2 現地レポート

※この記事には、舞台『憂国のモリアーティ』Case2のネタバレがあります。苦手な方はご注意ください。

 

暑くて思考回路停止してます、kmcmです。

とりあえず頑張って記事を書きたいのですが、頭がとにかくまわりません。

相変わらず誤字脱字多いのですが、どうかお手柔らかに。

 

***********************************

 

さて、今回も現地レポートです。

 

以前、曲紹介の記事でチラッと書きましたが漫画『憂国のモリアーティ』(以下『憂モリ』)の舞台作品になります。

過去記事はこちらから。

 

kmcm-rock.hatenablog.com

 

舞台『憂国のモリアーティ』Case2(以下モリステ)です。

 

〇憂モリ/モリステの概要

まず、舞台作品の原作である『憂国のモリアーティ』は19世紀の英国(大英帝国)を舞台にした集英社ジャンプSQ.」にて連載中の漫画作品です。

内容としては、貴族と平民という古くから残る階級制度を撤廃するために悪徳貴族を排除を目論む貴族とその謎を追う名探偵の闘いを描いたミステリー作品。

元々は、コナン・ドイル作「シャーロック・ホームズ」シリーズをベースにシャーロックの最大の敵であるモリアーティ教授を主人公にしているとのことです。(wiki調べ)

シャーロックの並外れた推理力ももちろん、彼の能力と互角であるウィリアム・ジェームズ・モリアーティ(モリアーティ教授)の計算尽くしされた計画を華美なイラストとスリリング溢れるストーリー展開で人気を呼んでいます。

 

そんな人気作品が今回の舞台化されたのは2020年1月。

2019年からはミュージカル版(以下『モリミュ』)が展開されていましたが、そちらの歌と音楽メインと違って演劇メインのストレートプレイ版です。

分かりやすく説明するなら、このブログでは馴染み深いオンラインゲーム『刀剣乱舞』の2.5次元コンテンツ:ミュージカル『刀剣乱舞(以下『刀ミュ』)』と舞台『刀剣乱舞』(以下『刀ステ』)ということでしょうか。※より混乱を招いたらごめんなさい。詳しくは過去記事にて。

 

そして、第2弾としてCase2が7月23日から8月1日まで上演することになりました。

 

それまで『モリステ』はおろか『憂モリ』を知らなかったのですが、『刀ステ』をきっかけに知ったウィリアム役の荒牧慶彦さんがリツイートで以下のツイートを拡散したので、今年のGW中に見ました。

(ちなみに2回目の配信がCase2上演直前の7月2日にも行われました。)

 

 

 

で、案の定ハマったので(笑)今回のCase2に運よく初日の昼公演が当たり、それまで漫画を読んで予習しました。

 

〇初めての新国立劇場

舞台観劇の感想に入る前にさらっと新国立劇場の感想を。

 

行くまでに有楽町の帝国劇場と勘違いしていたトンチンカンですが、初めて新国立劇場に行きました。

実際に初台には過去に2度ライブ観戦で行ったことがあるのですが、JR新宿駅からの徒歩で約20分は結構ありましたし、未だに京王新線に乗るホームの場所があやふやです(笑)

何とか京王新線から無事に初台駅に行けたオタクは、初台駅から直結の会場へ。

 

f:id:kmcm_rock:20210801014226j:image

 

会場前含めて結構あちこち『モリステ』のポスターがありました。


f:id:kmcm_rock:20210801013654j:image

会場前


f:id:kmcm_rock:20210801013634j:image

会場入口

 

一般的にはバレエやクラシック音楽の公演が多いのか、今までの演劇会場とは違った雰囲気を感じ取れました。

その一つとして、展示されているバレエ公演の舞台衣装があったということですが。

調べたところ、そちらは初台アート・ロフトでオープンスペースを活用して展示物などを展開しているとのことですので興味があればぜひ。

www.nntt.jac.go.jp

 

初日昼公演の座席は2階席でしたが、結構見晴らしがよく舞台全体見れる角度でした。

まばらに席が空いている1階席に対してほぼ満杯な2階席…。

結構密な感じがしましたが、公式からの事前的な自己管理、入場時の検温やアルコール消毒、マスク越しでも対面での会話を控える動きなど結構徹底的にやっていましたね。

 

そして、何よりも新国立劇場に行った人なら分かるあのイスの固さ!!!

あれは休憩時間をはさんでストレッチなどをしても腰に負荷がかかります…。

会場自体がもう古いためイスの老朽化で長時間座ると腰やお尻を痛めると多数の声でクッションを貸し出しから備え付けに切り替えたようですが、それでも痛い。

私のように初めて行った人だとかなり戸惑うかもしれません。

そのため、腰痛などで心配な人は隣の人に迷惑が掛からないように何らかの対策をしてもいいかもしれません。

でないと、あまりの痛さで背中を離して観ていたら隣のファンから物凄い口調で怒られた私のようになりますのでご注意を。

 

 

〇本編(第一部)

茶番的な前置きが長くなってしまいましたが、さっそく本編の感想を。

 

開演まではジャズ音楽が流れていましたが、時間になるとロンドン塔を連想させる古い音色の重々しい鐘が鳴り、一気に19世紀の大英帝国へとタイムスリップします。

 

舞台の真ん中には横長のステージがあり、ステージ自体が360度回転しながら展開してくようです。

次々と登場人物が登場するなか、第一弾もとい『憂モリ』が初めてな人でも分かりやすいように物語の全貌である、階級制度の撤廃のために悪徳貴族を排除するモリアーティ家・犯罪卿とそれを追うシャーロック・ホームズ(演:北村涼)の天才同士の闘いを簡潔に展開されました。

 

この時に、「ノアティック号事件」(2巻5話~6話)でのシャーロックとウィリアムが出会うシーンが螺旋階段でのやり取りと事件後の会話だけでコンパクトにまとめられましたね。

個人的には、具体的に舞台でやってほしい話でありましたがシャーロックとウィリアムの出会い、そしてシャーロックが事件の一連は誰かが裏で操っていることに気づくことがポイントと考えると約3時間で収まるような内容ではないので、アリかなと感じました。

 

そんな第一部では、原作コミックでいうと「シャーロックホームズの研究」(2巻7話~3巻9話)と「二人の探偵」(4巻15話~5巻16話)をメインに進んでいきます。

 

既に原作コミックを把握している方であればお分かりですが…いきなり『モリステ』で初登場であるジョージ・レストレード警部(演:村田洋二郎)によってシャーロックがドレッパー伯爵の殺人容疑で捕まります。

といっても、シャーロックが本当に殺したわけでないので実際に殺人現場に行ってから数々の証拠を元に真犯人を探すということになります。

その際に、シャーロックの協力者であるストリートチルドレン「ベイカーストリートイレギュラーズ」のウィギンズたちが登場しますが、サラッと程度で登場するので初めて見る人は事前情報がないと分かりにくいかもしれませんね。

 

現場に落ちていた真犯人の物であろう指輪を使って、新聞の広告で拾得情報として掲示したら真犯人をおびき寄せるシャーロックたちの目の前に老婆が現れます。

その正体はウィリアム(犯罪卿)側で手下として活動するフレッド・ポーロック(演:設楽銀河)。真犯人であるジェファーソン・ホープ(演:田上健太/アンサンブル)が現場に残してしまったということでフレッドが代行で取りに行くということでした。

その声はまさしく某5匹の虎を連れた刀剣男士(※以前『刀ステ』で五虎退として出演していた)を思い起こすような可愛らしい声で個人的にはビビッときました(笑)

老婆は娘の物だということで引き取りますが、怪しく思ったシャーロックに尾行され、フレッドは逃走します。

その後、数々の証拠や情報で伯爵殺しの真犯人であるホープにたどり着き本人と対面しますが…。その時シャーロックと相棒のジョン・H・ワトソン(演:松井勇歩)が馬車に乗るシーンがありますが、見事に再現されていて臨場感あふれるシーンでしたね。

 

事件の種明かしが分かったところでホープを警察へ自首させるシャーロックたちですが、ホープが「事件の全貌を取り巻くあの方(ウィリアム)を知りたければ病気で寿命がない自分を殺してくれ」と提案してきます。

緊張感あふれるシーンでありましたが、シャーロックはホープを殺しませんでした。自らの手で謎を解き明かしたい彼ならではの判断でしたが「”ホープ”って名前の奴を殺すわけにはいかねーだろ」と人間味あふれるシーンでした。

その後ホープは自首しますが、自身の役割を果たしたかのように病死します。

 

新聞ではシャーロックではなくレストレード警部の手柄と報道されたことに不満を抱いたジョンは事件の出来事を書物にまとめました。それが冒頭で紹介したコナン・ドイルの『シャーロック・ホームズ』の作品になるとのことです。そのシーンが本当にコミカルでミュージカル展開でほっこりしましたね(笑)

 

一方で、ウィリアム側はホープを利用して目的の為ならどんな手段でも使う人間かどうかの”オーディション”に合格したシャーロックを”闇”に光を照らす主人公になってもらうよう、次なる計画のためにまた動き出しました。

 

場面が変わり、シャーロックは前日のホープの件で殺すべきだったかと自身の行動に迷いや苛立ちを感じていました。自ら放った銃声でレストレード警部を呼びヨークで起きた事件の確認で現地に向かいますが、帰り際の列車にてジョンと喧嘩してしまいます。

ジョンと離れ離れになったシャーロックは列車内でウィリアムと再会します。

仮説でウィリアムが貴族殺しの計画者だと話すシャーロックに弟ルイス(・ジェームズ・モリアーティ/演:糸川耀次郎)は早くも警戒し、手に負えなくなる前に…と殺意むき出しになりますが、結構なブラコン感を出すのが上手すぎです、糸川さん(((

 

そうして談話をしているときにレストレード警部(この時の自己紹介が面白すぎて会場爆笑)と合流しますが、突然女性の悲鳴が上がり列車内は騒然します。

 

悲鳴があがった先では鍵がかかった部屋で男性が刺されて殺されていました。さらに殺人現場の近くにジョンが血で服を汚していることで殺人の容疑にかかってしまいます。

こうして、ウィリアムとシャーロックによる天才タッグで密室殺人事件を解き明かしますが…ウィリアムが鉄道職員と接触するときにわざと自身の血を付着するアイデアはなかなかでしたね。

その結果鉄道職員であるエディ・ホウソーンが犯人だと確定し、その後ジョンとシャーロックは仲直りしました。

原作を読んでいて思っていましたが、シャーロックとジョンのコンビも良いのですがもしウィリアムとシャーロックが敵同士でなければ最強コンビだったのに…と思って第一部が終わりました。

 

 

〇本編(第二部)

さて、いよいよ今作のメインとなる「ホワイトチャペルの亡霊」(7巻24話~8巻28話)の回になりました。

ここでようやく新キャラであるジェームス・ボンド(演:立道梨緒菜)とジャック・レンフィールド(演:荻野崇)が登場します。

ジェームスに関しては、前作Case1でアイリーン・アドラーという女性キャラでしたがとあることをきっかけにウィリアム側に加わることになり、アイリーンが死んだということで男装することになりましたね。

その様子は、第二部冒頭でウィルとルイスの兄であり、陸軍中佐の座を退いた後MI6のペーパーカンパニーであるユニバーサル貿易社の取締役をしているアルバート・ジェームズ・モリアーティ(演:瀬戸祐介)の回想で分かります。

 

場面は、ルイスにより屋敷案内で男子更衣室に訪れるジェームズ。その時に着替え中だったセバスチャン・モラン(演:郷本直也)とフレッドが赤面するシーンは可愛らしかったです。周りはジェームズは”男”と認識する一方、モラン大佐だけはジェームズを”男”として認めませんが、ジェームズは豪快な足技を決めてモラン大佐タジタジになるシーンは思わず声を出して笑ってしまいました。

 

そうしているとウィリアムが現れてある物を取ってきてほしいと伝言してソファに寝てしまいます。

どうやら、銀行で金庫に預けている物を取りに行くということでルイス、モラン大佐、フレッド、そしてジェームズの4人でおつかいへ。

そこに銀行強盗が襲撃し、不測の事態にジェームズは戸惑いますがモラン大佐のアドバイスで銀行強盗を撃退します。

その時、暗闇の中で8カウントに合わせて足技で強盗をやっつけるシーンは原作を忠実に再現してくれたので感激しました。

 

帰宅後、ジャック・レンフィールドと名乗る男(ルビ、イケオジ)がモリアーティ家に現れます。

その男こそ、ウィリアムたちに護身術を教えた元アフガン軍人でロックウェル伯爵家の執事でした。そして、彼の別名である"切り裂きジャックジャック・ザ・リッパー)"と同名のイーストエンドで起きている娼婦殺人事件の汚名返上のためにウィリアムに依頼したのです。

 

そこからの展開は原作通りでジャックたちのチームでジャック・ザ・リッパーを演じるために町中を走り回り、ウィリアムとルイスは事件の主犯であるグループのアジトに潜入し殲滅させます。

 

特にジャックたちのずっと走り回るシーンはステージがグルグル回ったりして大掛かりで大変そうでしたね…。個人的にはジェームズとモラン大佐のタッグは良かったです、機関銃を破壊させるときは電流が流れたかのようなスリリングがありましたね!

その一方で、ウィリアム兄弟の殺陣はスピーディーな展開でなかなかでした。さすが刀剣男士…。(荒牧さんは『刀ステ』の山姥切国広、糸川さんは『刀ミュ』の浦島虎徹で出演)

 

無事にイーストエンドでの事件が解決し、Case2での闘いに幕が下りました。

 

〇カーテンコール

初日公演ということもあり2度のカーテンコールがあり、ウィリアム役荒牧さんから挨拶がありました。締めの言葉である「本日はご観覧いただきまして誠に…」を2度も噛んでしまうハプニングにステージ・会場十が笑いの渦に。初日の昼公演だからと緊張していたのでしょうか(笑)

暖かい雰囲気で無事に昼公演が終わりました。

 

〇最後に

初めての『モリステ』でしたが、舞台化されたものを見てみるとよりキャラクターや世界観が生き生きと際立つので非常に楽しかったです。

まさかと思いましたが、ゲネプロなしで本番1発と思えない完成度の高さで非常に驚くと同時に役者の気合の入れ方が半端なかったですね。

個人的にはジェームズとミス・ハドソン(演:野本ほたる)をお目にかかれてうれしかったですし、相変わらずアルバート兄さんの出番が少ないな…と思ってしまったり(笑)

作品はミステリーでもありますが、ちょっとしたところでお笑いパートがあるので原作を知らない人でも楽しめると思います!個人的には、モラン大佐とレストレード警部(書き切れていますが、ジャック・ザ・リッパーの人形劇は最高に面白いです)がMVPですね(笑)

この展開だと、次作であるCase3で「ホワイトチャペルの亡霊」後にやる警察内部での不正をメインにした「スコットランドヤードの狂騒曲」(8巻29話~30話)をやるかもしれないし、ウィリアムとシャーロックの闘いにおいて分岐点となる「ロンドンの騎士」(9巻35話~38話)をやるかもしれませんね…。

となると、ホワイトリー議員やチャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン、その先の話をやるならジョンの婚約者であるメアリー・モースタンが登場するかもしれませんね。どうせなら、婦人たちに翻弄されるモリアーティ家でのお茶会のウィリアムたちのドタバタを描いた「モリアーティ家の休日」をやってほしい(切実)

と思っていたら、8月上演『モリミュ』でミルヴァートンらが出るとのことなのでやらない可能性が出てきましたね…。それよりも兵器科課長"Q"のフォン・ヘルダーもMI6メンバーであるマネーペニーも脇役なので出でくる確率ないかな…。

とはいえ、今後の『モリステ』での展開に期待が募る一方です。

 

それとは別に、ジョン役の松井さん…前日の野球大会(以下の過去記事参照)で

かなり体力が消費されているところ、本当にお疲れ様でした。

幸い、ジョン役で激しい運動をすることが少ないのですが最後まで無事に駆け抜けてくれることを祈っています!

 

kmcm-rock.hatenablog.com

 

ちなみに、投稿日は千秋楽を迎えるということなので

これを機に気になった方は是非劇場・配信にてチェックしてみてくださいね。

 

詳しくは公式サイトにてチェック!

officeendless.com

 

長くなりましたが、次の記事にて!!