【新作第2章!刀剣男士と大阪の行方はいかに?!】舞台『刀剣乱舞』无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣- 現地レポート
※この記事には舞台『刀剣乱舞』无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣-や過去の上演作品のネタバレがあります。また、解釈違いなどお見苦しい箇所がある可能性があります。予めご了承ください。
この時期になると辛いものが欲しくなるkmcmです。
普段から辛いものを好んで食べることが多いですが、暑くなると食べたくなりませんか?
しかも、欲しくなるレベルは酸素や水を欲しがるくらいの異常さです(笑)
もしオススメがあれば教えてください。
さて、今回は待ちに待った舞台『刀剣乱舞』(以下刀ステ)の新作第2弾!!
无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣-(以下「无伝」)です。
前作である、舞台『刀剣乱舞』天伝 蒼空の兵-大阪冬の陣-(以下「天伝」)の続きとなる第二章です。
作品の現地レポートはこちらから。
本来なら4月28日に観に行く予定でしたが…緊急事態宣言により中止となりました。
しかしながら、出来る限り現地であの感動を味わいたいとその翌日に空いていた日程に滑り込みでチケットを購入しました。
正直、観に行く日(5月21日)もダメになるかもと思っていましたが。
もちろん、観に行くことは嬉しかったです。
しかし、万全なコロナ感染対策をした上で予定を立てたのに観に行けなくなってしまったファンのためにも、ファン代表としていろんな気持ちを抱えて観に行かせていただきました。
観劇の感想の前に会場入り前の様子を簡単に。
当日は平日公演のため14時スタートということでしたが、物販にて用事があったので事前に公式サイトから配布される電子整理券に書かれていた集合時間に合わせて11時に現地に到着。
この時に雨がパラついていましたが、傘を差すほどではなかったです。
太陽の光が入らないほど淀んだ天気の中でも、力強い夕焼け色の看板が印象的でした。
まずは、「天伝」でも見た大きなビジュアルポスターが目に入ったので
スマホ版ゲーム『刀剣乱舞 -ONLINE- Poket』の御供(好きな刀剣男士と一緒に写真撮影ができる機能)で我が本丸にいる刀剣男士を撮影しました。
このとき、イベントで真田組(大千鳥十文字槍と泛塵)をお迎え損ねたのでいません…申し訳ない。
(L→R 薬研藤四郎、へし切長谷部、骨喰藤四郎)
また、今回も会場脇には撮りおろしの写真が使用されたフラッグがありますので、現地に行った際は是非チェックを!
TBS開局70周年記念
— 舞台『刀剣乱舞』公式 (@stage_touken) 2021年4月8日
舞台『刀剣乱舞』无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣-
劇場掲出物が本日、完成いたしました!
ご来場の記念にぜひ撮影してください。
4/10(土)11:00〜15:00には前日物販もございますので、ぜひご利用ください。(電子整理券は本日23:59まで)https://t.co/p8dOt8p5Dd #刀ステ pic.twitter.com/QvDNx7jaja
用事が済んだらお昼休憩にして、14時前に会場入り。
今回の座席はまたAブロックだったのですが、前回「天伝」で観た23列目より前の16列目でした。
しかも53番という座席で右端でしたが、私と隣に一人いるくらいで快適!オペラグラスで見るとより鮮明にキャストの顔を拝めるので、目が合った瞬間は心臓がぶち抜かれるかと(笑)
後ろは壁で、座席が回っているがありましたがアトラクションに乗っているくらいの衝撃ですかね。(フリーフォールやバイキングまではいきませんが少し余韻が残る感じ)
後ほど詳しく書きますが、キャストが出入りする場所でもあるので普段と違った楽しみ方でした。
◯今作に出陣する刀剣男士
三日月宗近(演:鈴木拡樹)
天下五剣の一つで、平安時代に三条宗近によって打たれた美しき太刀。
ゲームアイコンのビジュアルももちろん、刀ステでの主人公の一人として過去の作品に数多く登場しています。
マイペースで自身をジジイ呼びしていますが、その一方で戦場に立つと圧巻の強さで敵を倒します。
今作では、元の主の一人である高台院(演:一路真輝)と対面することになりますが…。
詳しくは後ほどの感想にて。
数珠丸恒次(演:高本 学)
三日月宗近と同じく天下五剣の一つで、鎌倉時代の僧: 日蓮が護身用に所持されていたと言われる青江恒次作の太刀。
2.5次元舞台では初登場、今作で初陣となります。
伏せるかのような眼差しで仏のような雰囲気を出していますが、いざ戦場に立つと豹変しなかなかエグイ戦い方をします。後ほど紹介します。
骨喰藤四郎(演:三津谷 亮)
粟田口吉光が手掛けた刀。
元々は薙刀でしたが、焼身されて脇差に磨き上げられたことによって焼かれる前の記憶がない様子。
そのため、三日月宗近との面識があったことを覚えていません。
前作の『天伝』に続く出陣ですが、どの刀剣男士に負けずと敵の骨もを砕く戦い方を見せてくれます。
薬研藤四郎(演:北村 諒)
骨喰藤四郎と同じ粟田口吉光作の短刀。
見た目との可愛らしいギャップで男らしい低い声と振舞からゲームでも人気の一振り。
今作では、同じ主の元にいたへし切長谷部を補佐するポジションで活躍します。
自身を戦場育ちと呼ぶ圧巻な戦いっぷりに注目です。
へし切長谷部(演:和田雅成)
勝ち気で皮肉屋な性格ですが、今世の主である審神者に忠実が厚いです。
今作では、初の隊長で主命を果たそうと元気な年寄り(三日月宗近と鶴丸国永)を相手に奮闘します。
また、ゲームでの短刀並みの機動力の速さを再現したような俊敏に敵を押し切る姿は見る人の心を奪うほど。
大千鳥十文字槍(演:近藤頌利)
真田信繁の愛刀として知られる十文字槍。
2020年12月にゲーム内で開催された『連隊戦』イベントでの報酬で実装され、翌年刀ステ公式ツイッターを通じて今作に加わることになりました。
政府の刀として前作『天伝』から泛塵と共に偵察していましたが、今作では黒いマントを脱いで姿を現します。
とある理由で、元の主である真田信繁を装いますが…詳しくは後ほど。
泛塵(演:熊谷魅人)
2020年元旦より期間限定で開催された鍛刀キャンペーンで実装、その後まもなく大千鳥十文字槍と共に2.5次元舞台入りしました。
相棒的な存在である大千鳥十文字槍と共に大坂冬の陣の偵察をしましたが、今作のあることをきっかけに今作の敵である真田十勇士に捕らわれます。
ネガティブな性格とは裏腹に迫力満点なアクロバットな殺陣は必見です。
〇全体的な感想
前作に負けずとストーリーの重厚さと圧巻な殺陣祭り、そして終盤の思いがけない場面で涙が止まらなかったです。
今回はいくつかの小見出しに分けて感想や考察を書きます。
<刀剣男士別の感想>
〇三日月宗近:やっとスマホ画面ではなくこの目に焼き付けました。ただただ美しいとしか言えないです。
今作では隊長ではないのに些細な動きをするだけでもとんでもない存在感があります。
特に第二部の殺陣ラッシュで、なんとステージを一周してまで敵を斬りましたからね!本当にジジイなのか…?
また、骨喰藤四郎が三日月宗近がいなくなることを心配したりいつも悲しい目をしていると発言するほど結構闇が深いのは今作からでも分かります。
それもそのはず、この後の「悲伝 結いの目の不如帰」(2018年上演/以下「悲伝」)で衝撃的な事実と酷な運命を背負っていたことを知ることになりますからね…。
今作では、元の主の一人である高台院との約束で彼女を斬ることになりますが…。いくら付喪神とは言え歴史を守るためでも、縁がある人を殺さなくてはいけない場面に直面するのは刀ステではお馴染みですが、観ている人も辛いです。
特に最後のキャスト一同登場するシーンは、前作にはなかった演出で三日月宗近がステージ場外からぐるぐると景色が変わるなかでステージに立つ他の登場人物たちを見守る形で終わります。
(一部の人では、三日月宗近が「悲伝」で判明した時間軸のループに囚われていることを表しているのではと言う人も。その他のシーンでも考察しがいあります。)
どうか三日月宗近の今後の展開で報われてほしいと願うばかりです。
〇数珠丸恒次
初陣とは言え、かなりの存在感がありました。
というのも、どうやってあの伏目で敵を斬ったりしているのか?と疑問に思っていましたが、よく見ると時々目を開けてましたね!オペラグラスからもしっかり確認できました。
どちらか言えばコミカルなシーンでの印象が強く、序盤で街中を真田十勇士と戦う場面は面白かったです。
あとは、釣りをするシーンも可愛らしかったです(笑)
その一方で、紹介文でも挙げたように見た目の儚げさとは一変して殺陣のときになると敵をズブズブと両断しますからね…。その時の効果音がなかなかエグイ(笑)
さすが破邪顕正の刀と呼ばれただけあって、刀剣男士としての使命を果たすべく躊躇なく戦う姿は手を合わせて拝んでしまうほどのカッコよさでした。
また、骨喰藤四郎との会話で三日月宗近のことは彼も理解していない様子。このことから三日月宗近の闇の深さは計り知れないです。
〇骨喰藤四郎
前作「天伝」に引き続く出陣。やはり大阪は彼のゆかりの地でもあるからなのでしょうか。
紹介文で挙げた通り彼は焼身されたことによって焼かれる前の記憶がないのですが、
同じ足利宝剣であった三日月宗近の大らかな人柄に包まれるような感じでした。
その一方で三日月宗近がいなくなる予感をしていることから、その時点で「悲伝」の出来事を予期していたのかもしれませんね。
戦闘では、見た目とは裏腹に柔軟な体で足技を決めて敵の骨までも砕く圧巻の戦いぷりに惹かれました。
○薬研藤四郎
今回のお目当てである一振り。
短刀衣装の特徴である短パンを穿いていますが、薬研藤四郎の短さはなかなかのもの。
それが故にファンの間では「太ももが美しい」と評されています。
※余談ですが、観劇前にTBSにて放送された情報番組でのインタビューでへし切り長谷部役の和田さんが
薬研藤四郎役の北村さんに対して「本番直前前まで膝にファンデーションを塗っているところが好き」という衝撃発言していました。
やはり衣装が衣装なだけに足のケアや普段の生活でかなり気にかけているみたいで大変そうでした(笑)
また、紹介文で挙げたとおり見た目の幼さとは裏腹な男らしい声や振る舞いを間近に見ることができて良かったです。
特にドスがきいた「柄まで通ったぞ!」に見ているこちらも柄まで通りましたね。
一言で言うなら、短刀詐欺ってこのことかと。
戦闘では、短刀らしく身軽に動きながらも確実に敵の隙を突いて攻撃するところはかっこよかったです。
第二部の真田十勇士との戦いでは中傷〜重傷グラフィックのボロボロな姿を見た時に
お腹の腹筋がバキバキで思わず意識が飛びそうでした。あとほぼ上半身裸でないかとヒヤヒヤしてきました…。
筋肉フェチにはかなりのダメージでした。
後ほどの項目で詳しく紹介しますが、今回は隊長であるへし切り長谷部を補佐する場面が多く頼もしかったです。
○へし切り長谷部
刀ステを通じて私をへし沼入りさせた打刀。
「ジョ伝 三つら星刀語り」(2017年上演/もしくは前日話である「外伝 此の夜らの小田原」(同年上演))から
「慈伝 日日の早よ散るらむ」(2019年上演/以下「慈伝」)まで観ると分かりますが、今作で着実に彼の心境に変化が起きていますね。
そういう意味では今回の隊長役、そして第二部での演出が「悲伝」での修行のきっかけになったのかと思います。
相変わらず「主命とあらば」の口癖で面倒な扱いで自由すぎるジジイ(三日月宗近と鶴丸国永)の手綱をしっかり握ったり、
同じ主の元にいた薬研藤四郎に助けてもらったりと見どころ満載でした。
なかでも、戦闘シーンはゲームのステータス同様に短刀並みの機動力の高さで切れ味の良い刀を振舞って敵を圧し切っていましたね。
前述のインタビューで和田さんがおっしゃっていたようにあの扱いにくそうな
ストラ(神父が首から下げている長いマフラーのようなもの)とめっちゃ仲が良くて安心しました。
そして、なんと言っても衝撃的だったのが第二部での中傷〜重傷グラフィックのボロボロになった姿。
はだけたシャツから見えたのは板チョコのように割れたお腹!
脱いだら凄いってこのことかと思わず目を見開いてヒェッと声に出しちゃいました(笑)
薬研藤四郎と共に登場するシーンで待ち構えたようにオペラグラスを手に持つお客さんがチラホラいましたが、このことだったのですね…。
途中からあまりの衝撃で意識が飛んでいましたが、是非現地・配信での観覧で見てみてください。飛ぶぞ。
○大千鳥十文字槍
まず、第一印象はデカい。
基本的に槍の刀剣男士は武器自体が大きいということもあって高身長ですが、
真田の色である赤の迷彩柄のつなぎをきていることもありますが今作のメンバーのなかでは結構目立ちますね。
その分、戦闘シーンは豪快に十文字槍を振り回して敵を串刺ししてます。あとは脚が長いのでキレがある蹴りはカッコいい。
今作では、重要な役割を握っていますが取り乱すことがなく堂々としている様子を見ることができました。
真田十勇士に囚われそうなところ、相棒である泛塵が身代わりになったことに心配しているところはキュンときました。
余談ですが、観劇後にゲーム内で開催された大千鳥十文字槍の期間限定鍛刀で来てくれました。ありがたき幸せ。
○泛塵
ゲーム実装時の根っからのネガティブな雰囲気とは違う印象でした。
どちらか言うと、今回の出来事は自分のせいだと責任を感じていることで時折悲観的になってしまうところでしょうか。
(今作ではあくまで「政府によって顕現された刀剣男士」なのでゲーム内での泛塵とは違うかもしれませんね。)
それと大千鳥十文字槍は真田十勇士の素質があるからと語るシーンにはなんとも言えない気持ちになりました。
あとは、何と言っても戦闘シーンで側転を見事に決めていたことですかね。
骨喰藤四郎ももちろん、刀ステの脇差はアクロバティックな動きが得意そうです。
その分、役者の身体能力の高さに脱帽するばかりです。
○鶴丸国永
初演の『虚伝 燃ゆる本能寺』(2016年5月上演)から出陣し、主にギャグパートで活躍することが多かったのですが、その中でも先日配信で見たばかりの『維伝 朧の志士たち 』(2019年上演)は通常運転のギャグパートももちろん、子供のように目をキラキラして立ち振る舞うところは強烈に印象深かったです。
その程で今作もやるだろうと思っていたら、控えめでしたね(笑)
と言え、細かい描写でなかなか面白かったですよ。特に刀剣男士たちが真田丸に足を運んで高台院に会いに行くところ。
会話の途中で時間遡行軍である阿形と吽形が登場した際は、「わ~しゃべる時間遡行軍だ~!」と阿形と吽形に手を振るジジイ(笑)
その後の真田十勇士の1人である望月六郎(演:伊藤教人)特製の二輪スクーターに勝手に乗ってブーンと走り回ったり。あのスクーターの完成度は素晴らしかったです。あの時代では有り得ないことかもしれませんが。
そんなコミカルなシーンとは別に、後半での三日月宗近とのやり取りで「この戦いが終わらないかもしれない。ゾッとする、どうすれば狂わずにいられる?」と尋ねたシーンには私の中での鶴丸国永の見方がガラッと変わりました。
常に存在感が明るい彼でありましたが、本当は時間遡行軍との戦いに迷いがあるように見えました。大丈夫だ…!きっと終わる!じゃなくて審神者の私たちが何とかするから!!
<時間軸の歪みから生まれた別次元の大阪にて>
あらすじは公式サイトにて掲載されているので省きますが、今作の内容はいろんな意味で酷です。
前作「天伝」で表面上は歴史通りになりましたが、終盤で大坂夏の陣まで生きる真田信繁(演:鈴木祐樹)が時間遡行軍との取引で果たせなかったことに嘆き自害してしまいました。
その様子を見ていた政府から派遣された大千鳥十文字槍と泛塵は、緊急対応で大千鳥十文字槍が真田信繁の代わりとして活動することになります。
その直後から泛塵のナレーションで始まる今作ですが、大坂夏の陣ではあるはずがない真田丸や真田十勇士がありました。
どうやら、今作の舞台はゲーム内の用語でいう”放棄された世界”のようです。
”放棄された世界”とは歴史改変された時間軸のこと。
時間遡行軍による歴史改変などの理由で本来の時間軸とは別に新たな時間軸が生まれ、場合によっては本来の時間軸に悪影響を与えるような厄介な現象です。
過去の刀ステ作品で「維伝」や「科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶」(2020年7月〜8月上演/以下「科白劇」)でも、既に"放棄された世界"になった時間軸を題材にしていますが、今作の舞台はそうなってから間もない時間軸でしょうか。
<刀剣男士と真田十勇士から見る史実vs諸説>
先述した時間軸の歪みの1つが、本来その時代には居ない今作の敵である真田十勇士。
どうやって真田十勇士が刀剣男士のように顕現されたのかは描写されていませんが(個人的には、後ほど記述する黒田官兵衛が変した時間遡行軍か弥助なのではないかと思っています。)彼らは諸説を元に自分たちの意思で行動します。
諸説はあくまでの噂話なので、実際にはそれが事実かは定かではありません。ただ、解釈によっては諸説も史実の一部と包括されることがあるようです。
実際に、ミュージカル『刀剣乱舞』(以下、刀ミュ)の「三百年の子守唄」(2017年3月〜5月上演/2019年1月〜3月再上演)では刀剣乱舞が歴史人物を救うため諸説に逃すことがありましたが、刀ステはゲームさながら史実は史実のままに正して守ることが舞台設定のようなので、そうはいきません。
結果的に真田十勇士は刀剣男士によって諸説に逃がすことを成し遂げず消滅しますが、彼らのやり取りを見ていると歴史に残らない人達の気持ちがグサッときました。
<厄介な存在:黒田官兵衛>
後半の殺陣祭りで登場したのが、異様な雰囲気を出す黒き時間遡行軍。
過去の刀ステをご覧になった方であれば何となく分かるかもしれませんが、「ジョ伝 三つら星刀語り」
(2017年12月上演)に登場し、戦術に長けた武将である黒田官兵衛(演:山浦 徹)です。
実際に「科白劇」では黒田孝高として登場していましたが、まさか今作でも登場するとは。
しかも刀剣男士ですら斬れない最強の時間遡行軍です。
今回は、へし切長谷部との一騎打ちで彼を刀剣破壊まで追い詰めますが敢えて見逃します。
当のへし切長谷部は黒木時間遡行軍の正体を知っていませんが、もし主の一人である妙水であることを知ったら…。考えるだけでもこちらもゾッとします。
ともあれ、黒田官兵衛がこの刀ステの世界と大きく関わっているのは「天伝」でも判明しましたが、今後の上演作品でどのように関わってくるかが気になります。
<三日月宗近と刀ステ本丸>
今作は、三日月宗近が「悲伝」で刀ステ本丸から姿を消す前日話でもありますが、
より彼の謎が深まる話と個人的には感じました。
ただ、彼は「この本丸は強い。いつか来るその時が来ても」と口にしますが
この時に「悲伝」で刀ステ本丸が時間遡行軍に襲撃されることを知っていたことになります。
どんなに結末が悲しくても、三日月宗近は自身がいる刀ステ本丸に信頼していることは分かりました。
その様子が分かるのは、後半での鶴丸国永と話しているときに突然刀ステ本丸に登場する全刀剣男士の衣装が登場するところです。
しかも各刀剣男士の並び順が刀派や元の主繋がりではなく、それぞれつるむメンツという並び順でした。見ている人は思わず涙で溢れるばかりでしょう。
是非、三日月宗近と鶴丸国永がそれぞれの刀剣男士を語るシーンは見てみてください。
<血のつながりがない親子愛>
そして、今作の見どころは何といっても豊臣秀頼と高台院が最期まで共にするところでしょう。
事前に調べたところ、高台院は豊臣秀頼の実の母親ではないとのことです。(wiki調べ)
浅井長政の長女である淀殿が産みの親ですが、豊臣秀吉の命で強制的な出家や切腹などの出来事によって高台院が豊臣秀頼の面倒を見ることになります。
その様子は劇中で確認できますが、何といってもクライマックスで「大坂夏の陣」に負けて、共に死に向かうシーンは誰もが釘付けになったでしょう。
豊臣秀頼は父の形見である脇差・鯰尾藤四郎で自害し、高台院が助太刀で太刀・一期一振を豊臣秀頼の首に刃を向けるところは、「天伝」を観たファンにとっては、しんどい瞬間だったと思います。
三日月宗近との約束で彼によって息を引き取るまで、高台院が「立派になりましたね」と涙を浮かばせながら血のつながりがない息子を抱えながら自身の死を待つところはハンカチがいくらあっても足りませんでした。
…と全体的に史実通りに「大坂夏の陣」で豊臣が滅びましたが、色々と考えさせてくれました。
<今後の展開についての考察>
本作冒頭に年表が登場し、新たに別の話がいくつかあることが判明しました。
うち2つは「慈伝」の後に起きる話。
おそらくゲーム内期間限定イベント「特命調査」の舞台を題材にした話だと思いますが、個人的には昨年12月開催された「特命調査 天保江戸」ではなく、現在(2021年6月26日)開催中の「特命調査 慶応甲府」がくると予想します。
その理由としては、「天保江戸」ミュージカル『刀剣乱舞』(以下「刀ミュ」)でやっているから。
後日投稿する最新作「東京心覚」はイベントの内容そのものではありませんが、東京と放棄された世界を題材に上演されたからです。
「刀ステ」と「刀ミュ」は世界観が違えど、流石に数年の間に同じような設定・キャラクターでやることはないかなと…。
また、山姥切国広(演:荒牧慶彦)と三日月宗近のメインキャラクター以外の刀剣男士(「慈伝」と「維伝」、「科白劇」で初登場する刀剣男士は除く)の多くは2~3作品に出ていることが多いので、「天伝」に登場した加州清光(演:松田凌)が部隊長として活躍する回があってもいいのではと考えています。
あと、個人的にはステ清光が調査官である一文字則宗に振り回されているところが見たい(切実)
とは言え、本当に「天保江戸」が上演する可能性はありますよね?
…となると、蜂須賀虎徹が登場する…ということは刀ステで初期刀(ゲームのチュートリアルに登場する加州清光、山姥国広、歌仙兼定、陸奥守吉行、蜂須賀虎徹のこと)が揃う…!!(バタッ)
また、SNSでもざわついたのが幕が下りた直後の映像。
星空の下に咲く桜の木が血で赤くなり、何かが生まれますが…。
なんと、天下五剣の1振りである鬼丸国綱が登場し今作に登場する年表の「悲伝」を「陽伝」に変えました!!!
ということは!!「悲伝」の再演改め別ルートの話がくる!!!!
もしかすると、鬼丸国綱が「悲伝」の鵺と呼ばれる時間遡行軍(演:碓井 将大)の代わりのポジションということになるのでしょうか?桜の木の演出からしてそういうことでしょう。
一部では、鵺のブロマイドのポージングが鬼丸国綱の戦闘グラフィックと似ていることや「慈伝」で修業に出た山姥切国広が極になって三日月宗近を助けるのではという噂が流れています。
ともあれ、考察しがいがあるネタが多すぎて頭がパンクしそうです(笑)
…ということで、以上現地レポートでした!
本当に情報量が多いシリーズ作品なので、1万字近く書いてしまいました。
読んでくださったみなさん、本当にお疲れさまでした…。
なお、明日6月27日でいよいよ「无伝」が大千秋楽を迎えます。
色々ありましたが、長かった戦いが終わるとなると寂しくなりますよね…。
現地に行かれる方も配信やライブビューイングで観覧する方は万全の準備で刀剣男士たちの戦いを目に焼き付けてください!
詳しい情報は、公式サイトにてチェック。
それでは、次の記事にて!